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核となるイメージ

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舞台美術を降りた理由をよく聞かれる。

私の知る限り、作品を仕上げていく過程で核となるイメージを各スタッフに伝える役割は演出家にある。そのイメージをそれぞれの立場で実現していくのがスタッフであり、全体を通して表現ができるようにするのが演出家である。

その核となるイメージを訊こうとすると、何を知りたいのか、なぜ知りたいのかと逆に質問される。やりたいことを訊かれ、演出家の表現したいことに合わせた美術を制作したいと言っているにも関わらず。

私にとっては訳の分からない現場だ。私の知る限り...という前提が間違っているのかと思うこの状況に、舞台美術の諸先輩方に話を伺ったりもした。どなたからも間違っていないと太鼓判を押してくれる。

つい先日ようやく求めていたことを聴く機会を設けていただけた。これは素直に嬉しいことではあったけど、美術プランはすでに動かざるものが出来上がってもいる。もちろん私が出したものではない。
舞台美術として名前を出す以上はその舞台の美術全般に責任を持たなければいけないと思うからこそ、責任を持てない状況に降りることを決めた。

チラシにはすでに名前が載っていることに対しては心よりお詫びいたします。

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2010年6月 7日 12:30に投稿されたエントリーのページです。

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